石見神楽はどこで見られる?2026年の定期公演8会場|曜日・料金・予約まとめ

昔の人々がiwamikaguraを見ているところのイラスト 伝統芸能・文化

文:中村悠(Next Z-one)|情報確認日:2026年10月7日

土曜の夜8時。温泉街の路地を浴衣で歩いていくと、神社の灯りの奥から、太鼓の音が聞こえてくる。

石見神楽は、秋祭りのときだけのものではありません。島根県西部の石見地方では、一年を通して、旅の途中にふらりと見られる定期公演が開かれています。

この記事では、どこで、いつ、いくらで見られるのかを先にまとめ、会場ごとの「空気の違い」もあわせて紹介します。同じ石見神楽でも、拝殿で見るか、温泉街の小さな神楽殿で見るかで、記憶に残る夜はまるで違うものになります。

迷ったら、この3つから

  • 予約なしで気軽に:浜田・三宮神社(毎週土曜20時〜、1,500円)
  • 温泉旅と一緒に:温泉津・龍御前神社(毎週土曜20時〜、2,000円・要予約)
  • 間近で圧倒されたい:有福温泉・湯の町神楽殿(定員27名の小さな神楽殿)

目次

  1. 定期公演の比較表
  2. 浜田・三宮神社|はじめての人に
  3. 温泉津・龍御前神社|温泉街の夜
  4. 有福温泉・湯の町神楽殿|息がかかる距離
  5. 益田・駅前の屋内公演|雨の日も快適
  6. そのほかの公演と、秋のイベント
  7. 行く前に知っておきたいこと
  8. よくある質問

定期公演の比較表

会場日時料金(大人)予約
三宮神社(浜田市)毎週土 20:00〜約1時間
GW・9〜11月は金曜も
1,500円
小学生以下無料
不要(予約も可)
龍御前神社(大田市温泉津)毎週土 20:00〜21:302,000円
(子ども同額)
要予約(定員55名)
湯の町神楽殿(江津市有福温泉)毎週土 20:30〜22:001,500円
小学生500円
予約制(定員27名)
益田駅前ビルEAGA(益田市)土曜 19:30〜21:00
(4〜8月・冬〜3月)
1,200円
小学生500円
不要
石見神楽劇場 舞乃座(江津市)第1・3日 16:00〜
第2・4金 20:00〜
2,000円/1,000円要予約
多根神楽伝承館(大田市三瓶町)5〜12月 第2・4日 14:00〜1,500円要確認
旭温泉 あさひ荘(浜田市)9〜11月 毎週土 20:30〜500円要確認
美又温泉会館(浜田市)月1回 土 20:00〜1,000円要確認

※2026年10月7日時点で各公式サイト・観光協会の情報を確認。休演日や料金は変わることがあります。出かける前に必ず最新情報を確認してください。

浜田・三宮神社|はじめての人に

浜田市の三宮神社(大祭天石門彦神社)

石見神楽を一度だけ見るなら、まずここ。浜田市の三宮神社(大祭天石門彦神社)で、毎週土曜の夜に開かれる「浜田の夜神楽週末公演」です。

浜田市内には50を超える神楽団体があり、週替わりで舞台に立ちます。行くたびに違う社中、違う演目に出会えるので、地元には年間パスポート(10,000円)で通い詰める人もいるほどです。

この神社の御祭神は、天手力男命(あめのたぢからおのみこと)。天岩戸をこじ開けた力の神です。演目「岩戸」がかかる夜は、目の前の神楽と、奥に鎮まる神様が、ひとつの物語でつながります。

日時毎週土曜 受付19:00/上演20:00〜約1時間
GW(5/3〜5)と9〜11月は金曜も開催
2026年の休演日10/9・10/10、12/26、2027年1/2 ほか
料金1,500円(小学生以下無料)
予約不要。予約もできる(浜田市観光協会 0855-24-1085)

温泉津・龍御前神社|温泉街の夜

世界遺産・石見銀山の港町だった温泉津(ゆのつ)にある龍御前神社

世界遺産・石見銀山の港町だった温泉津(ゆのつ)。古い木造の旅館が並ぶ温泉街の奥に、龍御前神社があります。社殿の背後には、龍が口を開けたような形の大岩。

ここの夜神楽は、温泉に浸かって、浴衣のまま歩いて見に行けるのが何よりの魅力です。湯上がりの火照った体に、太鼓の響きが染みていく。神楽を「見る」というより、温泉街の夜そのものを味わう体験になります。

  • 日時:毎週土曜 20:00〜21:30(日曜・祝日の開催日もあり)
  • 料金:1席2,000円(子どもも同額)
  • 予約:完全予約制・定員55名。温泉津温泉旅館組合(0855-65-2998)
  • 2026年の休演日:12/26、2027年1/2 ほか

さらに特別な夜を求めるなら、ろうそくの灯りだけで舞う「ろうそく神楽」(5,000円・定員30名)を。2026年は11月22日に予定されています。

有福温泉・湯の町神楽殿|息がかかる距離

石段と細い路地が迷路のように続く、江津市の有福温泉。その一角にある湯の町神楽殿は、定員27名という小さな神楽殿です。

この狭さが、たまりません。舞手の衣裳が目の前でひるがえり、鬼の面が客席をのぞき込む。大蛇がうねれば、風が頬に当たる。大きな会場では味わえない「近さ」を求めるなら、ここです。

  • 日時:毎週土曜 20:30〜22:00(10月・1月・2月は休演日あり)
  • 料金:中学生以上1,500円、小学生500円、未就学児無料
  • 予約:予約制。江津市観光協会(0855-52-0534)

益田・駅前の屋内公演|雨の日も快適

益田駅前ビルEAGAの3階大ホールで開かれる「石見の夜神楽 益田公演」。椅子席で空調も効いているので、正座が苦手な人や、小さな子ども連れ、雨の日にも安心です。終演後は駅前の飲み屋街へ。

  • 日時:土曜 開場19:00/開演19:30/終演21:00予定
  • 開催月:4〜8月と、冬〜3月(12月開催の有無は資料により異なるため要確認)
  • 料金:中学生以上1,200円、小学生500円、未就学児無料/予約不要

そのほかの公演と、秋のイベント

比較表のほか、道の駅ゆうひパーク浜田や、しまね海洋館アクアスなどでも無料の公演が行われることがあります。

そして、何より見てほしいのが秋祭りの奉納神楽です。9〜11月、石見各地の神社では、夜を徹して神楽が舞われます。観光公演の洗練とはまた違う、地域の熱気がそこにあります。2026年は、11月22日に江津市で石見神楽大会も予定されています(公式発表を確認してください)。

実際に温泉津の龍御前神社を訪れた夜、湯上がりの浴衣姿で石段を登ると、古社に響く太鼓の重低音が胸のまで直接伝わってきた。目の前で激しく舞う大蛇の吐息や熱気が客席まで届き、終わったあとにひんやりとした夜風の中を温泉街へ戻る道すがら、体の芯から旅の余韻に浸ることができた。

行く前に知っておきたいこと

昔の人々が神楽を見に行く際のイメージ
  • 「大蛇」が見たいなら:演目は日によって違います。公演カレンダーで確認するか、観光協会に問い合わせを
  • 小さな子ども連れなら:大太鼓の音や、大蛇の煙・花火にびっくりして泣く子も。出入りしやすい後方の席が安心
  • 座る場所:神社の拝殿は畳や板の間。小さなクッションがあると楽です
  • 撮影:多くの会場で可能ですが、フラッシュは厳禁。会場の案内に従いましょう
  • 帰りの足:終演は21〜22時。宿は公演会場の近くにとるのがおすすめです

よくある質問

Q. 石見神楽はどこで見られますか?

A. 浜田市の三宮神社、大田市温泉津の龍御前神社、江津市の有福温泉・湯の町神楽殿、益田市の益田駅前ビルEAGAなどで定期公演が開かれています。秋は石見各地の神社で奉納神楽も行われます。

Q. 予約は必要ですか?

A. 会場によって違います。浜田の三宮神社と益田公演は予約不要です。温泉津の龍御前神社と有福温泉の湯の町神楽殿は予約制なので、早めに申し込むと安心です。

Q. 料金はいくらですか?

A. 大人1,200〜2,000円が目安です。浜田の三宮神社は1,500円で小学生以下無料、龍御前神社は2,000円、湯の町神楽殿は1,500円、益田公演は1,200円です。

Q. 初めてならどの会場がおすすめですか?

A. 予約なしで気軽に行けて、週替わりでさまざまな社中が舞う浜田の三宮神社がおすすめです。温泉旅行と組み合わせるなら温泉津、間近で見たいなら有福温泉が向いています。

Q. 必ず「大蛇」は見られますか?

A. 演目は日によって違うため、必ずとは限りません。大蛇は人気演目で上演の機会は多いですが、確実に見たい場合は公演カレンダーを確認するか、観光協会に問い合わせてください。

さいごに

旅の予定に、土曜の夜を一つ空けておいてください。宿で夕食を済ませ、神社まで少し歩く。太鼓が鳴り、幕が揺れて、神様と鬼が現れる――。その一時間が、きっと島根の旅でいちばん話したくなる思い出になります。

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この記事を書いた人:中村悠(Next Z-one)

島根県雲南市在住。雲南市観光協会の神話観光ガイド養成講座(座学・フィールドワーク)を受講。島根の神話と神楽を、文献と現地の両面から発信しています。プロフィール

参考文献・出典

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